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ファーストスマイルエンタテインメント及びスタジオパームの回答に対し、スタジオパームからの回答は納得できるものではないこと、そのため交渉の相手は(スタジオパームではなく)ファーストスマイルエンタテインメントであること、一度直接会って経緯説明をしてほしい旨を先方に通知。2003年9月4日に、弁護士さんの事務所で先方と会うことになりました。 こちら側の出席者は私、弁護士ふたり、そしてオブザーバーとして安藤さん。先方はファーストスマイルエンタテインメントの当時の代表と現代表、スタジオパーム代表(無限責任社員)高橋氏、そして『最後のドアを閉めろ!』の楽曲管理会社であるパラダイムの方、の4人でした。 私は意図的に名刺を渡しませんでしたが、そのせいか先方からの挨拶もはっきりした自己紹介もありませんでした。また、まず最初にファーストスマイルエンタテインメント元代表が“スタジオパームがいかにすばらしい会社か”を延々と説明されました。話の筋からいって、まず謝罪があるだろうと思っていた私は、非常に不愉快に感じたことを記しておきます。 その後、スタジオパーム高橋氏から、今回の経緯説明がありました。 <状況> ・スタジオパームの社員は高橋氏一人で、当時アルバイトが2〜3人いた。 ・スタジオパームから高野ふじお氏に対して貸し出す形で、さらに別のバイト2人(N、Oとする)がマネジメントやデータ管理を行っていた。 ・そのうちNは管理がずさん、などの問題が多かった。 <発注> ・BGM楽曲の制作は、ケースバイケースだが参考曲を発注時に高野ふじお氏に渡していた(特に高野氏が不得意な曲調のもの)。 ・参考曲は当初、市販されている映画のサントラなどを使用していたが、購入経費節約のため無料配信サイトを利用するようになった。 ・参考曲は当時Nが選曲しており、CD-Rで高野ふじお氏に渡していた。 <納品> ・高野ふじお氏が作った曲(完成品)は、NがCD-Rでスタジオパームに納品していた。その際、ラベリングがきちんとされていなかった。 ・バイトは字が汚いため、ラベリングはテプラを使うよう指示されていたが、それが面倒できちんと行われなくなったのだと思う。 ・納品されたデータを使ったトラックダウン〜マスタリング(声優さんの声、効果音、音楽といった素材を組み合わせてCDのマスターを作る作業)は、高橋氏がスタジオパーム内で、Pro Toolsを使って行っていた。 ・この時点で参考曲と納品曲のデータが取り違えられていたが、高橋氏は気が付かなかった。 とのことで、先に書いた「あとで作曲家自身がチェックしないのか?」という疑問などを置いておけば、一応筋は通っています(細部のツッコミどころは満載ですが)。 もっとも、今回の事件の真相がどうであれ、先方が社会的責任を負うのは当然なので、上記の説明が本当かどうかについては、(この時点では)特に触れませんでした。しかし冒頭の“スタジオパームはすばらしい会社”の後、こういった杜撰な管理体制がスタジオパーム代表本人の口から説明されるというのは、なんとも皮肉な情景でしたが。 文書では“可能なら直接詫びたい”と回答していたスタジオパーム代表からも、また他の方からも、直接的な謝罪の言葉は一切無く、非常に不愉快かつ残念な対面でした。 以下、追記予定 |
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