2001年5月
●01.05.02(水)坪田氏、来る。
キャプテン・チンパンジーの5月公演「ジャンヌ・ダルク」打ち合わせのため、坪田氏が来る。今回は再々演なので作曲する量はいつもより少ないのだが、こちらの引っ越しなどのためにかなり作業が中断しており、公演まで間がないにもかかわらずまだ新曲が出来ていない状態。がんばらないとね。
●01.05.03(木)痒い。
医者でもらった風邪薬を飲んで前日は早めに就寝、翌朝仕事を始めるとどうも上腕が痒い。よくよくみると全身に蕁麻疹が。困ったことになったと思いつつも昨日行った医者はゴールデンウィークでお休みなのでしかたなくそのままにして仕事を続ける。痒みとの戦いなのである。
●01.05.04(金)がっこ。
午前中、ふたたびキャプテン・チンパンジーの坪田氏と打ち合わせ。そののち、今日は週に一度の学校の日なのでいそいそと渋谷へ。行きがけに渋谷のイケベ楽器でデジタルワイヤリング用のケーブルを購入。がっこは今日から一人生徒が増えるのである。行き帰りのオトモは「数奇にして模型」森博嗣。

そうこうする間も痒みはおさまらず、結局学校から帰ってから、深夜に救急病院へ。とりあえず太めの注射をしてもらい、飲み薬をいただく。困ったものである。
●01.05.07(月)医者のはしご。
世間は連休明け。連休と関係ない私も、医者開き待ちのため今日が待ち遠しかった。・・・普通連休「明け」は待ち遠しくないか。・・・というわけでまず5/2に行った内科医に行き事情を説明、次にその近くの皮膚科に行き事情を説明。かゆみそのものは大分おさまっていたが、一応薬をもらいまた金曜日に行くことに。ハシゴのオトモは「有限と微少のパン」森博嗣。
●01.05.09(水)ユートリア。
スペースサイト制作によるプラネタリウム番組「まばゆい星・大陽 その素顔は・・・」の墨田区・すみだ生涯学習センタープラネタリウムでの上映が決まり、そのサウンドチェックのため現地へ。といってもそこでアクティヴに音を作るわけではなく、とりあえずバランスを見る程度の作業。ここの館ではオープンリールの8トラックで音を出し、場面とシンクロしてレベル調整ができるコンピュータ制御のミキサーで音量をコントロールして、合計4セット(8本?)のスピーカーを鳴らすのである。つくばのプラネタリウムとはまたスピーカーの位置や音質がビミョーに異なるので、音を出しながら多少の調整。

ここんとこプレイしていた「ボクと魔王」(PS2)終了。途中で、最初に想像していたより深い(意外な)展開になったので、これはグーかもと思ったが、ラストはそれほどでもなかった・・・残念。エンドテーマは魅力的だった。しかしヒシ形のカギってあるんだろーか。
●01.05.11(金)医者とがっこ。
午前中、5/7に行った皮膚科へ再度行く。5/2の時点で内科医に処方された薬か、日頃飲んでいる薬のどちらかに反応したのではないかとのことだが、いまのところ原因を究明するスマートな手だてはない。どの成分が原因かは、「飲んで調べるしかない」のだそうである。2〜3日してかゆみを押さえる薬が切れてから、容疑者である薬を1/10、1/5、1/2、と、順番に飲んで試すことになる。困ったものです。

そのあと午後から、ちょっとヘロヘロしながら学校へ。行き帰りのオトモは「虚の王」馳星周。

プレイするゲームが無くなってしまったので、買ってあった「ボルフォス」(PS)を始めるが、戦闘部分が理論的でないのと(理論的なのかもしれないがやりこんでないのでわからん)、グラフィックがゴチャッとしているのでプレイを断念(はや)。のれなかった。・・・というわけで、強化人間データを継承させた「アーマード・コア2 アナザーエイジ」を再度プレイ開始。ふかしっぱなしで戦えるのは大変ラクでございます。
●01.05.12(土)荷物整理。
引っ越してからはや一月になろうというのに、まだ荷物が片づかない。仕事部屋を最優先にしたため、他がとっちらかったままなのである。というわけで今日は荷物整理で一日終わる。・・・しかし東の荷物が西に移動しただけのような気もするが(爆)。あと、ちょっと「The Sun」CDの制作。
●01.05.13(日)ジャンヌ・ダルクと自販機。
キャプテン・チンパンジー公演「ジャンヌ・ダルク」を見にツマと池袋まで行く。途中池袋で、フジテレビ系キャラクターグッズの自販機で犬のぬいぐるみを買おうとしたらお金だけ取られてモノが出てこない。イカリまくるツマを横目に、冷静な私。先にイキドオられると落ち着いてしまうものである。まず自販機に問い合わせ先が無いかチェックし、どこにも無いのでフジテレビへ電話。休日で担当がいないとのことで明日かけ直してほしいと言うのだが、私としてはこちらの落ち度ではないので折り返し電話を欲しいと強く主張。翌日電話をもらうことに。ぬいぐるみ一個でなぜこんなヤヤコシイことになるのだろう・・・とは考えず(くりかえし言うが、先にイキドオられると落ち着いてしまうものである)、とりあえず劇場へ。

公演そのものはまぁまぁの出来だろうか。おなじみ池上さんSundaveちゃんはもとより、若葉くんのジルや新しい女の子のシモーヌもいい感じで、物語的にも三度目の上演にして初めて作られた伏線などが生きていて良かったのだが、これまでにあった「観ていてグッとくる」感じは、残念ながら今回は無かった。セリフのカミが多かったからかもしれないけど、物語に没頭できなかったのである。残念。
●01.05.14(月)「The Sun」。
「The Sun」のマスタリング。これまでとは違う手順でのマスタリングだが、ほぼ「ジャンヌ・ダルク」と同様なので、ちょっと慣れてきたのである。
今までのマスタリングは、

(1) 曲のアレンジが完成した後、Power Mac G4/500上のDigital Performerで再生しながら、Finalizer(マスタリングエフェクター)を経由してDATにアナログ録音。
(2) DATからPower Mac 8100/80AVに挿したAudiomedia 2 を介してSound Designer 2 にアナログ録音。
(3) Sound Designer 2 上で KS Waves L1などを使いレベル(音圧)、フェードなどを調整。
(4) 128MBのMOを経由してPower Mac G4 に戻し、audio CDに焼いてチェック。
(5) チェックの結果音量のばらつきがある場合は(3)、(4)の作業を再度行う。

・・・という手順で行ってきた。Digital Performer上でマスタリング作業を行うには不安があったのと、KS WavesのL1はドングルプロテクトのためG4では使えなかったのが主な要因だったのである。Digital Performerでの不安は、2.6の時にステレオで吐いたファイルにノイズが乗っていたことがあったのと、波形表示がアンズーム状態で異様に荒く見える(ズームしていくとある段階で細かくなる)ため、見えている波形映像に信頼感がもてなかったことがその理由。後者は解決していない問題なのだが(前者は2.7になってから無くなった)、今回KS wavesのアップグレードによりドングル不要のオーサライズ式プロテクトになったため、G4のDigital Performer上でもwavesが使えるようになり、また引っ越しに際してのワイヤリング変更も絡んで、「ジャンヌ・ダルク」からは新しいマスタリングの手順で作業を行うようにしたのである。

(1) 曲のアレンジが完成した後、Power Mac G4/500上のDigital Performerで再生しながら、Finalizer(マスタリングエフェクター)を経由してDATにデジタル録音。
(2) 配線を変更し、DATからFinalizerをスルーさせてMOTU 1224を介しG4のDigital Performerにデジタル録音。
(3) Digital Performer上で KS Waves L1などを使いレベル(音圧)、フェードなどを調整。そののちAIFFに書き出す。
(4) audio CDに焼いてチェック。
(5) チェックの結果音量のばらつきがある場合は(3)、(4)の作業を再度行う。

・・・下線部が変更部分。これで(配線の変更はあるものの)G4一台で作業が完結し、チェック〜焼き直しの流れも速くなった。

「ジャンヌ・ダルク」は録音も含め新スタジオで行ったので上記の新パターンそのままだったが、「The Sun」の場合録音自体は今年の2月に旧スタジオで済ませており、曲は旧パターン(2)によってAIFFデータになっていたので、新パターンは(3)からの作業となった。録音時にややクリアさが失われているが、ワイヤリングも変更されているため以前の状態を完全に再現するのは不可能なので、今回はこのまま行くことに。L1での音圧調整をメインに、Digital PerformerのEQで弦(シンセ)のキツいところをピンポイントで削る作業。

ぬいぐるみの件は、自販機のサービス業社のほうからお詫びの電話をいただき、宅急便でモノを送ってもらうことに。とりあえず解決してよかった。
●01.05.15(火)たんたろう。
ぬいぐるみが届く。1300円のアイピロー。でれーんとして舌を出した犬なので、たんたろうと命名。
●01.05.17(木)水野くんマスタリング。
今日は水野くんが、女性ヴォーカルとのユニット「Via Via」(ヴァイア・ヴァイア)のデモのマスタリングのために来る。彼の自宅ではオーディオのアウトプットに難があり、マスタリングまでするにはちょっと問題があるので、私の家で行うことに。打ち込みデータと彼の自宅でレコーディングされたギター、ヴォーカル、コーラスのオーディオデータを彼が用意。これがベーシックとなる。Roland SC88とEmu Proteusは彼が持参し、それに加えお互い持っているRoland JV2080はこちらのものを使い、あとは曲によって多少違う楽器に差し替えを行う。オーディオデータのほうはMacの中のプラグインでエフェクト処理。

彼も私も使っているのはDigital Performerなので、データの移行自体はスムーズに行くが、さすがにホイホイ作業は進まず、この日は用意された7曲中4曲しか終わらず。残りとCD焼きは後日。
●01.05.18(金)がっこ。
今日もがっこの日。行き帰りのオトモは「桜の降魔陣」岡野麻里安。私にとってはちょっとうす味で、描写や展開にもちっと重厚さが欲しいところ。ホワイトハートブランドは仕方ないのだろうか(十二国記はまるで別格)。

行きがけに渋谷のHMVで、CD「フィード・ザ・ファイア」ティモシー・シュミット、「フォー・ザ・スターズ」アンネ・ソフィー・フォン・オッター&エルヴィス・コステロ、「エアーポケット」中谷美紀、「MICA」「NIGHTINGALE」「NIGHTINGALE(別)」「八月」ATAMI、「we are」「three and two」オフコース、「Shadowplay」ティム・ストーリー、さらにDVD「ライヴ・イン・パリ」ブライアン・フェリー、を購入。・・・何かあったのか私。
●01.05.19(土)再びVia Via。
5/17に引き続き水野くんのユニットVia Viaのマスタリング。午後イチから始めたが終わったのは深夜。水野くんはほとんど寝てないそうで、へろへろなのである。
●01.05.20(日)カワチさんひさしぶり。
まんが家の友人カワチさんと久々にお会いする。その他おおぜいが集結。まんが家の喜国さんには「ソロ・ギターのしらべ」を誉めていただく。わーい。その奥さんでおなじくまんが家の国喜さんには、犬の写真を見せていただく。やっぱり柴系の雑種はいいなぁ。さらにまんが家の風祭さんとだんなさんの子温さんにもお会いする。ゲームの話に花が咲く。小説家の我孫子さんもいらしていて、ご挨拶する。まんが家のあやべさんにもお会いする。アシスタントさんが私の曲を気に入ってくださっているとのこと。ありがたいのである。
●01.05.21(月)犬を病院に。
わが家の飼い犬クリ(本名くり花)を、注射や散髪のため近所の病院に連れて行く。首輪がなく抱えたままで出かけたが途中暴れることもない。と思いきや病院に着くとさすがにかみつくわ脱糞するわで大変だった。あとでツマが叱っていたようです。

犬をあずけた帰り道、ついでにちょっと遠目のゲームショップに行き、日曜日に子温さんから聞いた「グランツーリスモ3」(PS2)と「ラングリッサー1+2」(PS)を中古で買う。24日に待望の「ティアリング・サーガ」(PS)が出るので、その間のツナギなのである。「アーマードコア2アナザーエイジ」はどうしたかというと、強化人間なのに“古いタイプのAC”に勝てず、あと少しでラストまで行けない。あまりに行けないので気分転換なのである。レースゲームはまるてで初心者なのだが、「グランツーリスモ3」は映像が美しいのでついついプレイ。しかしいっこうにうまくならず、どうもブレーキがきかないと思っていたらサイドブレーキのボタンを一所懸命押してました私。
●01.05.23(水)コンペの曲づくり。
週の初めに電話で受けたヴォーカル曲のコンペ用に午後から2曲作曲。と思ったらもう夜だ。昨日今日と外の景色を見ていないので、雨が降っている「らしい」としかわからない。うーんでぶしょう。
●01.05.24(木)ティアリング・サーガとヴァイーア・ヴァイーア。
今日は待ちに待った「ティアリング・サーガ」(PS)の発売日なのである。というわけでゲームざんまい。しかし序盤早々ハングアップ。顔絵や戦闘エフェクトをいちいちディスクに読みに行ってるようで、アクセスは早いもののそのたびにちょっと恐怖。頼むから止まらないで・・・。

昨日の内にあげておいたコンペの納品のため、夜駒込まで。行きがけに横浜のピックカメラでプリンタ用紙を探すが、必要なブランドが無く困る。駒込でとりあえず納品した後、渋谷へ出て水野くんのユニットVia Viaのライヴを見にクオンへ。ミックスを手伝った都合上、曲はかなり聞き込んでいたのだが、ヴォーカルの女の子は生の方が魅力的で、踊ったり動き回ったりするわけではないものの「見せる」ライヴをちゃんとしていた。水野くんのアレンジも、カラオケを流す状態だったもののカッコよく、気持ちよかった。グー。

行き帰りのオトモは「解体屋外伝」いとうせいこう。再読。何度でも読める。センスオブワンダーを感じる。かっこいいなぁ。
●01.05.25(金)打ち合わせとがっこ。
打ち合わせのためちょっと早く起きなくてはいけないにも関わらず前夜よく眠れんかった。困った困った。

午前中、打ち合わせのため新宿のTABへ。行きがけに新宿のサクラヤに寄ったら、昨日ピックには無かった必要な紙が大量にあったので、後の移動のことを考えずたくさん買い込む。重い・・・。

TAB主宰の打田氏は、私がギタリスツという同人会をやっていたころからの知り合いで、思えば無謀なワカゾウだった当時の私にたいへん優しく接してくれた、いわばココロのアニキなのである。以前から何か仕事が一緒に出来れば・・・という話をしていたのだが、ようやく具体化しそうなのでその話をツメに行ったのである。

その後渋谷のがっこへ。食事をすると眠ってしまいそうなので、がっこが終わる夜8時まで無食。へろへろしながら帰宅。

行き帰りのオトモは「リアルヘヴンへようこそ」牧野修。これも再読。一見ホラーだが(一見じゃなくてもホラーか?)、中は冒険活劇なのである。と私は思っている。これも何度でも読めるなぁ。かっこいいなぁ。
●01.05.28(月)ゲーム音楽とティアリング・サーガ。
引っ越し前にコンペを通ったゲーム用の曲の件でメールが週末に来ていた。手直しが入ることは聞いていたのでおそるおそる先方に連絡したところ、やはり直しはアリなものの、それほどきついスケジュールではなかったのでひと安心。

「ティアリング・サーガ」はMAP14とか15とか。二部隊にわける時に失敗したため2〜3MAPまるまるやり直したり、どのMAPもやはり数回トライしているので(仲間が死んだりメンツに問題があったり)、めっぽう時間がかかる。・・・もちろん仕事もちゃんとしてます。

その合間に「グラン・ツーリスモ3」もプレイ(笑)。カーブが曲がれず国際ライセンスがまるでとれない。悲しいなぁ。・・・もちろん仕事もしてます。してますよ。してるってば。