1999年12月
●99.12.01(水)「リヴィングストン・テイラーと僕」
昼間、シノハラステージングの朗読劇「今は涙するしか出来ないけれど…」にちょこっと出演のため青山学院高等部へ。学校の招聘公演なのである。私は芝居のラストに生で主題歌を歌うのであった。

役者さんは7人出演するのだが、出ハケ(舞台上からの出入り)が全く無く、最初から最後まで出っぱなしである。1時間半。朗読劇なので台本は手に持ち、また(ほぼ)座ったままとはいえ、これは大変キツイ。らしい。らしいというのは、私はいつも出番までの1時間半弱を舞台の袖でスタンバイしたまま待っているだけなので、想像するしかないのだが。第一トイレにも行けないぞ。昨日は途中で私トイレに行きました。袖からこっそりと。

ともかく寒かった。もともと学校の講堂(聖堂)で、さらに途中で暖房が切られてしまい(雑音が大きかったらしい)、私は舞台袖で音を立てないように細かく身体を動かしていた。え? いつもだろうって? キミ後で職員室に来なさい。

やはり舞台上もかなり寒かったらしいが、公演自体は・・・よかったのではないだろうか。92年以来何度も上演され、ほぼメンバーも固定しているので、一定のアベレージは維持できているのである。さすが役者さんたちはすごい。塚ちゃん劇団の塚ちゃんこと塚越氏も出演しているのだが、彼の「陽性の疑いが」のセリフを聞いて、塚ちゃんが妖精のカッコして踊っている姿を思い浮かべたのは・・・やはり私だけ・・・なんだろうなぁ。

あまりに寒かったので舞台袖で待機中、ギターのカポを一つ下げて曲のキーを半音低くした。一番高い部分の歌がキチンと出るかどうか、心配になったのである。喉が乾くのだがうかつにお茶を飲んで直前にトイレに行きたくなっても困るし。寒くて鼻も詰まるし。え? いつもだろうって? キミ後で職員室に来なさい。

そのあと六本木に行って一件打ち合わせの後 輸入CDショップWAVEの閉店セールを覗く。と思ったら12/4からだった。残念。でもたくさん買い込んだけど。

ところで。最近のお気に入りCDはリヴィングストン・テイラー「3-way mirror」とゴダイゴ「What a Beautiful Name」。リヴは、遠い昔に坂本龍一氏のサウンドストリートという番組で流れた「虹の彼方に」がとても良く、それ以来うっすらと探し続けて、最近やっとベスト盤を購入していた。「3-way〜」は93年の作品。これもかなりグー。ソフトなサウンドと素朴なヴォーカルは、心がなごむ。というわけで今日は「ink」「Our Turn to Dance」「自転車と僕」を買ってきた。

一方のゴダイゴは、私にとって心の師匠であり、いまだによく聞いている。彼らの再結成は聞いていたが、タケカワ氏のヴォーカルがヘタになっていたので、ライヴもニューアルバムも躊躇していた。TV出演も見たが、シングル曲「JAWA は JAWA」(だかなんだかそんな感じ)も歌は残念ながら良くなかった(ファンの方、ごめんなさい。私も好きなんですけど・・・でもあれでは・・・)し、曲も精彩を欠いていた。ところがついでの折にアルバムを購入。すると、こちらはなかなか良かったのである。

実は私は、メンバーのソロでいまだに新譜をチェックしているのはトミー・シュナイダー氏のものだけ(彼のアルバムはけっこうAORでグー)で、タケのソロも(ヴォーカルは置いておくにしても)日本語詞が大甘でちょっと入っていけず、ミッキー吉野氏の自主制作もキャッチーなフックが少なくピンと来ていなかったのだが、さすがゴダイゴ。集まると、いい感じになるのである。タケの書いた日本語詞の曲はやっぱり大甘な内容だったが、全体の中にあるとつい聞いてしまうし、前述のシングル曲も英語詞ヴァージョンは良かった。心配だったタケのヴォーカルも録音技術の進歩のおかげ(・・・失礼)でまったく問題なく聞けたし(どうやらソフトはLogicらしい)。毎日かなりヘヴィ・ローテーションしてます。

わずか一日でこんなに長いぞ日記。どうする私。
●99.12.02(木)「りのちゃん襲来」
明日のほりかおるさんライヴのゲスト出演のため、鈴木梨乃ちゃんが練習に来る。梨乃ちゃんは現在声優方面で活躍中のヴォーカリストで、St.GIGAなどにレギュラー番組があったりする。ライヴでは2曲歌うのだが、その伴奏を私がやることになったため、ちょっと合わせてみることにしたのであった。

曲目は「僕だけのメリークリスマス」(長渕剛)と「今だけの真実」(斎藤由貴)。前者の伴奏はピアノ、後者はギターである。本番までにとりあえず合わせておきたかったのだが、1回歌ってもらって大丈夫そうだったので、あとはひたすらしゃべって終わる(笑)。
●99.12.03(金)「たんじょうび」
昼間、シノハラステージングの朗読劇「今は涙するしか出来ないけれど…」にちょこっと出演のため明治大学リバティタワーへ。学校の招聘公演なのである。私は芝居のラストに生で主題歌を歌うのであった。

行ってびっくり、むっちゃキレイなとこやんけ。吹き抜けになったロビーには受け付け嬢から、はてはキャッシュディスペンサーまである。17階(だっけ)の学食でひと休みしたのだが、展望レストランという感じ。エレベーターはあるわ各階にジュースの自販機はあるわ、控え室として案内された教室には生徒の机に電源とおそらくコンピューター接続用の端子が。なんちゅー生活じゃ明治大学。

というわけでDJパトリック氏の講演のあと、芝居を上演。300人くらいのホールだったが、こちらは青山とちがって授業ではないので客はマバラ。残念なのである。

その後西荻窪に移動して、ほりかおるさんのライヴにゲスト出演。二部構成の第一部で、私を含め5人のゲストが各10分程度時間をもらってかわりばんこに出演。私はまず水野くんの「Clear Moon」をお手伝いしたあと、自分のステージ。「メリー・リトル・クリスマス」(クリスマス・スタンダード)、「空をみあげて 風にふかれ」(「ピノキオショー99」、「夢の夢」に収録)、あと「オフェーリア」(未収録)を歌っておしまい。続いて鈴木梨乃ちゃんの「僕だけのメリークリスマス」(ピアノ)と「今だけの真実」(ギター)を伴奏。そいで第一部最後にほりさんとゲストみんなでキャロル・キングの「You've Got a Friend」をうたいました。とってもたのしかったです。・・・小学生の日記やなこれでは。

そのほりさんのCDを現在制作中。私は1曲作曲と、全体のアレンジをしてます。一応年内完成・・・とほりさんは言ってますが、クリアしなければいけない問題が多すぎるので、多分ムリだろうなぁ。

今日明大近く・お茶の水のディスク・ユニオンで、「Cold on the Shoulder」「Backwaters」「Acoustics」(トニー・ライス)、「風の歌が聞こえる」(安田守彦)、「Hell Freezes Over」(イーグルス)、ほかを購入。トニー・ライスは、カントリー(ブルーグラス)のギタリスト。彼はカントリーっぽい曲からジャズ/ニューアコースティックなものまでいろいろやるのだが、特に後者を探していて、内容は聞いてみるまでわからず、とりあえず目に付いた彼のアルバムは買ってみるのだが、普通の輸入盤店にはほとんど置いてなく、ディスク・ユニオンのような専門店に行かないと入手できないのである。今回買ったうち「Backwaters」と「Acoustics」はお気に入りでした。イーグルスの「Hell Freezes Over」は、すでに持っているCDに1曲ボーナストラックが入っているので(その一曲のために)買ったのだが、なんと特殊なフォーマット(5チャンネルサラウンドかなんか)で、普通のCDプレイヤーでは聞けないのであった。当然うちでも聞けん。まったく意味なし。とほほ。安田守彦さんは古い知人。「風の歌が聞こえる」は彼の自主によるファーストアルバムで、出ていることは知っていたのだがなかなか買えないでいたのである。中を開けるとThanks toのところに私の名が。ちょっとうれしいね。
●99.12.06(月)「のど」
仕事をしていると喉が痛い。夜に出かける用事があるので薬を飲んで夕方30分くらい仮眠。それから外出するもあまり好転せず。困った。
●99.12.07(火)「続のど」
仕事をしているとあいかわらず喉が痛い。しかたが無いので仕事をほうりだし、ウーピー・ゴールドバーグと一緒に神を探す旅にでる・・・わけはなく、休み休み仕事を続ける。困った。

朝、雑誌「メフィスト」が3冊送られてくる。実は「YAKATA」の広告を掲載したので、その掲載紙と請求書なのである。しかし最初は何が入ってるかと思った。だって1冊しか送ってこないと思うでしょ普通(思わない?よく知らんけど)。だから、「メフィスト+豪華化粧箱入り請求書一通」かなと。そのほうがあるわけないやね。どうも年をとると発想が辛気くさくていかんわ。巻末の原稿募集座談会冒頭、「なんと××××××もの。」というのはどうやら八木さんの作品のことらしい(笑)。それにしてもただものではないぞ八木さん。
●99.12.08(水)「新のど」
結局昨夜は10時過ぎに早々に床にはいるが2時過ぎに起きてしまい、少し仕事する(なにやってんだか)。それからちょっと食事して薬を飲み、5時過ぎにまた眠る。でも10時頃には目が覚め、それからぼちぼち仕事。少し熱っぽくて、時代遅れの蒸気船のようにぼーーーっとしている。困った。完治しないなぁ。トホホだよカンチ。また古いねどうも。
●99.12.09(木)「のど征服」
やっと多少風邪がおさまった感じ。でも午前中は打ち合わせで渋谷まで行かねばならぬ。とめてくれるなおっかさん。閉じてくれるな落下傘。というわけで寄り道してまたクリスマスCDを買ってしまう、もはや病気だ。

午後はほりかおるさんとCDの打ち合わせ。りんごをいただき元気百倍。そんなこんなで夜CDを焼きながら「蒼魔灯(刻命館3)」プレイ開始。
●99.12.10(金)「最後ののど」
「蒼魔灯」のせいか(笑)、また風邪がぶりかえした感じ。でも今日中〆切の仕事が一件。やらねばならぬ。がんばらねば。以前「がんばらねば」と「グァンタナメラ」は似ていると思うがどうかと書いたような気がしたが、「がんばらねば」と「カンパネルラ」も似ていると思うがどうか似ていないかそうか。へんたい飛行だわーい。

今日〆切の仕事を早々に終わらせてひと段落していると、河内さんとチェシャさんが来襲。「ギターフリークス」なるゲームとギター型のコントローラーを持ってきて、きさまギタリストだろうこのくらい弾きこなしてみろとプレステに繋がれ、なんじゃきさま弾けんのかそれでおんがっかか笑わせるなと言われコントローラーを入れてきた袋に無理矢理押し込まれ袋叩きにされる。悔しいので後でよだれを裏返そう。

というわけで(笑)ギターフリークスに挑戦するが難しい。同じコナミのときメモドラマシリーズ2「彩のラブソング」にもミニゲームとしてギタープレイゲームが出てきたが、それともまたシステムが違う。しかもどこで判断しているのか、ギターコントローラーをチョーキング風にネックを上げると歓声がおこる(笑)。あんまり悔しいので本物のエレキを持ってきてフレーズをゲームに合わせて弾いてみたがやはりすぐには弾けないのでさらに悔しい。いやしかしでもこれ仕事の合間の息抜きにはぜんぜんならないなぁなぜなら同じ部分ののーみそを使うからというわけで私は買いません。・・・ほんとか?

夜チャーリー畠山氏の出演している芝居「舟をこぐ」を大塚まで観に行く。設定はSFだが展開はのほほんとしていて、不思議な感じ。チャーリー氏はあいかわらず濃いめで良い味だしてました。
●99.12.18(土)「蒼魔灯(刻命館3)終了」
特撮ヒーローもののゲームの仕事の方は、曲数が増えてこなすのが大変である。そこにもってきて月曜日までというコンペの仕事が。やれやれ。

そういえば先日「蒼魔灯」プレイ終了。マルチエンドなため、結局3周してしまった(笑)。ストーリー的には前作(2)の方が好み。今作は主人公が悪の側にいないので、トラップで敵を惨殺する(プレーヤーから見た)大義名分が弱いのだ。これなら「魔王復活のため」というほうがなんぼか楽や。あとは特定のキャラクターを逃がすとストーリーが分岐した前作に比べ、今回はアドベンチャー部分での選択によって分岐していくので、やりやすくはあるがあまり燃えない。逃げていく敵をなんとかしてトラップにかける快感が無くなってしまった。

でもでもトラップ連鎖(コンボ)に関してはなかなか良いし、多分前作よりもシェイプアップされていると思う。というわけで、気になるところはあったものの、プレイする価値のある作品でした。そうでなきゃ3周もしないよね普通(笑)。
●99.12.20(月)「六本木WAVE閉店セール」
すでにあらかた売れてしまっていて欲しいものが何もない。帰りにほんとは池袋に寄る予定だったが、挫折してまっすぐ帰宅。何も買わんかった。それはそれで不満だ。
●99.12.24(金)「クリスマス」
クリスマスソング・コレクターの私の場合、「クリスマスはさぞ楽しいでしょう」とか「一日中クリスマスソングを聞いて過ごすんですか?」とかよく聞かれるが、実はまったくそんなことはなく、なぜかクリスマスソングも聞かずにいつのまにか過ぎてしまう場合が多い。結局その日が私にとって特別なのではなく、クリスマスソングの方が私にとって特別だということなのだろう。うーむ真面目な日記。これではいかんな。
●99.12.25(土)「コミケ」
に行ってくる。あいもかわらず河内実加さんの「ものぐさ堂」に間借り状態で、申し訳ないのである。河内さんはまんまあびこ+まんまわんこで「まんまあびわんこ」という新刊を出されていた。そこに私も載っていた。「まんままんがデビュー」である。

スペースのほうにはチャイムの方や、オフラインでははじめてお会いする方、ほとんどはじめてお会いする方などに来ていただき、ちょっと嬉しい。

さてさて売り物は、夏に持っていっていた「YAKATA」のサントラが中心だったので、さすがにもう、欲しいと思っている人は全て買ってしまい、あまり売れないのではないかと思いつつ並べておくと、ぽつりぽつりとはけていく。不思議。とりあえず持っていった分は完売し、代金を先に頂いて後で製品を郵送する形の予約をとらせていただく。ありがたいことである。郵便事故を避けるため、1月中旬に発送予定。申し込まれた方は、もうしばらくお待ち下さい。

あらかた売れて片付けた後、かづきさん、よしひろさん、南方さんら、「YAKATA」本を出されている方とちょっと打ち合わせのためお茶。・・・のつもりがそば屋へ。私が魚介類がダメなばかりに申し訳ない。しかも前日結局徹夜だったため、かなりネムネムでこれも申し訳ない。しかし、今でも「YAKATA」の世界を愛して下さっている方がいらっしゃるというのは、制作に関わった人間としては嬉しい限りなのである。
●99.12.27(月)「忘年会」
昼に板橋区役所へ行き、婚姻届のチェックをしてもらう。元旦に届けを出す予定なので、役所が開いている時に事前にチェックしていただき、当日は夜間受け付けに提出・・・のつもりだったのだが、板橋区はカウントダウンイベントやロビーでのコンサートなど、元旦(の早朝)も区役所が開いていて、婚姻届の受領も窓口で出来るとのこと。とりあえずチェックをしてもらっているとTV東京の方に取材を申し込まれ、2、3質問に答えたら夕方のニュースで放送されてしまった。なんともはや。でもきっちり録画してしまっているところが私って小市民。

夜は劇団キャプテン・チンパンジーの忘年会に行く。実は昨日の日曜日にも忘年会が2つ重なっていたのだが、コミケ疲れで欠席したのであった。