日向敏文氏と私の出逢いは、私がキャニオン・レコードでアルバイトをしていた時代。弟さんである日向大介氏のグループ、インテリアズが所属していたウィンダム・ヒルというレコードレーベルのディレクターをアシストしており、それで日向氏のスタジオにも何度かおじゃましていた。その頃自分がギターを弾いているという話をしたようにも思う。
最初のお仕事は深夜のイメージビデオ的なTVスペシャルで、岡田真澄氏が歌う「スタンド・バイ・ミー」の伴奏だった。パーカッションの方と私の二人だけの伴奏で、ものすごくがちがちになってしまった。あとでパーカッションの方に「僕のリズム、大丈夫でした?」と尋ねたのを今でも憶えている。
それから1年くらいしてまた日向氏から連絡を頂き、参加したのが「愛という名のもとに」である。トレンディドラマ全盛時の当時は視聴率も良く、サウンドトラックもそこそこ売れたようで、中古盤店でもよく見かける。参加曲のうちM06とM08はギターソロで、確かどちらもチューニングはDGDGBE(もしかしたらCGDGBE)のドロップチューニング。レコーディングの手順としては最初にピアノだけで録音された日向氏のラフスケッチのテープを頂き、私がギター・ソロにアレンジしている。M03はギターを先に録音し、伴奏はあとで海外レコーディングされた。またこのときは発売時に銀座の山野楽器でミニコンサートがあり、日向氏のソロピアノのステージにちょっとだけギターで参加。 |