sg2 スウィート・ホーム・シカゴ(p9)

「ソロ・ギターのしらべ 至高篇」M2
作:ロバート・ジョンソン


 どちらかというと私はブルースがニガテである。泥臭い雰囲気の曲はほとんど聴かないし、憂歌団で一番好きなアルバムは康珍化氏プロデュースの『ブルーズ』だ。「ど」ブルースよりも、ポップスというフィルターを通して濾された(ある意味では薄目の)「なんちゃって」ブルースの方が好みなのである。これはジャズに関しても同じで「ど」ジャズはほとんど聴かない。

 なので、「ソロ・ギターのしらべ」(一作目)の「クロスロード」や、この「スイート・ホーム・シカゴ」は、今回アレンジするためにはじめて聴いたというわけである。だから、ブルース好きの方が聴いたら、えらくジェントルな演奏に聞こえてしまうかもしれない。

 というわけで、この手の曲に関してはあまり詳しくない私だが、「ギター・スタイル・オブ・ロバート・ジョンソン」というビデオを参考にしてどうにかソロ・ギター・アレンジが完成した。本の解説にも書いたが、このビデオは私の友人・TAB打田氏のインストラクションによるもので、ロバート・ジョンソンの奏法のクセや特徴が詳しく紹介されている。B7のフォームで5〜6弦を中指を使って一度に押さえる、なんて事は、きちんと奏法を研究した人でないと解らないことだと思う。

 また、この曲だけ、普段使わないサム・ピックを使っている。ミュート奏法によるバッキングが、ピック無しだとどうしても手首の角度に無理が出るため、あわてて楽器店に買いに行ったのである。

 昔、ウィリアム・アッカーマンの曲をコピーしていた時には、サム・ピックだけでなくフィンガー・ピックまではめていた。ただ、指の動きがかなり制約されるので、現在では私はサム・ピックやフィンガー・ピックは使っていない。(01.10.24)

 
●参考音源


jacket "ギター・スタイル・オブ・
  ロバート・ジョンソン" 打田十紀夫


TABギタースクール主宰であり、私の良きアニキでもある打田氏による、奏法解説ビデオ。丁寧な解説は、まさに教則ビデオの鑑なのである。

amazon (DVD版)

 



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